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【ワインと本と音楽と】 第7回:フォン・ウィニング・リースリング・トロッケンと「イパネマの娘」

雨と曇天が続き、およそ夏らしからぬ天候だったお盆の後は暑さが復活。毎日暑いですね。暑いのが苦手な私は、夏はどうしてもクーラーの効いた部屋から出るのが億劫で、出不精になってしまいます。そしてこの季節、無性に聴きたくなってしまうのがボサ・ノヴァ。適度に冷えた快適なお部屋の中でワイン片手にボサ・ノヴァを聴いていると、外の暑さを忘れてご機嫌になってしまうという、なんとも単細胞な人間でお恥ずかしいかぎりです。

ワインと本と音楽と_第7回

暑い日に仕事から疲れて帰ってきて、さあ、今日は何を飲もう・・・と考える時、若い頃はキリっと冷やした超辛口の白ワインやロゼが最高!なんて思っていましたが、最近は辛すぎず、アルコールも強すぎない、どこかアフターフレーバーに優しい甘さが残るようなワインの方が癒し効果があるなと思うようになりました。そう、ドイツのリースリングのように。

リースリングとは、ドイツやフランスのアルザス地方などで高品質な白ワインを多く生み出すぶどう品種。ドイツは甘さを残すスタイルのワインが多く、辛口仕立てのものであっても、どこかにふんわりと優しい果実の甘さが残っているものが多い印象があります。一方、アルザスのものはきりっとした辛口。優しい印象のドイツに比べ、ストラクチャーがしっかりとしているものが多いです。(上記は辛口ワインの話で、ドイツ、アルザスいずれも別に甘口のリースリングが存在します。)

ヴァイングート・フォン・ウィニング・リースリング・トロッケンはまさにそんな願いをかなえてくれる1本。柑橘系の果実味とフレッシュな酸味は辛口仕立てながら辛すぎず、とてもしなやか。疲れが一気に吹き飛びます。うーん、至福のひととき。

ワインと本と音楽と_第7回_フォン・ウィニング・リースリング・トロッケン

さて、ドイツのフレッシュなリースリングからイメージするボサ・ノヴァの名曲と言われたら、私的にはやはり「イパネマの娘」でしょうか。

世界でもっともカバーされた楽曲はビートルズの「イエスタディ」だそうですが、それに次いでカバーされたといわれる「イパネマの娘」は、アントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン)によって1962年に作曲されました。「ボサ・ノヴァの父」と呼ばれたジョビンは、作詞家ヴィニシウス・ヂ・モライスとのコンビでボサ・ノヴァという音楽のスタイルを確立した人物。ジョビンの死後、リオ・デ・ジャネイロのガレオン国際空港がアントニオ・カルロス・ジョビン国際空港と改名されたほど、ジョビンはブラジルにとって偉大な人でした。

ジョビンやモライスはイパネマ海岸にあるバー「ヴェローゾ」の常連で日課のように通っていましたが、近所に住む少女エロイーザがたびたび付近を通りかかるのを目撃し、美しい彼女が蠱惑的に歩く姿にインスピレーションを得て「イパネマの娘」を作ったといわれています。ジョビンやモライスが日夜通った「ヴェローゾ」は、この曲のヒットを受けて現在「ガロータ・ヂ・イパネマ(イパネマの娘)」と改名し、いまでも営業を続けているそうです。

数多くカバーされてきた「イパネマの娘」で私が愛聴しているのは、「ゲッツ/ジルベルト」というアルバム。恋人の耳元で囁くように歌うジョアン・ジルベルトの独特な歌声とロマンティックなギター、そしてスタン・ゲッツのテナーサックスのクールな音色。ジョアンの当時の奥様、アストラッドのけだるい歌い方もまたいいんですよね。またこのアルバムには、作曲者のジョビンもピアノで参加しています。

彼らの熱くなりすぎない飄々とした演奏は、気温の高い夏の日には耳に心地よく、ソファに体を沈めたままボサ・ノヴァのリズムにいつまでも浸っていたい気分になるのです。



これからは徐々に暑さも収まり秋めいた気候になっていくと思いますが、残暑の厳しい日はぜひ、フォン・ウィニングのリースリングと「イパネマの娘」で暑さ疲れの心身を癒してくださいね。




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