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「大人のワイン倶楽部@ビマビ:美しきアルザス」開催ご報告

横浜・綱島のフレンチレストラン ビマビさん主催のワインセミナー「大人のワイン倶楽部@ビマビ」を8月23日(金)19:30より開催いたしました。当日の模様を写真とともにお楽しみください。

「本日のワイン」(写真左より紹介)
*ヒューゲル・ジャンティ 2017
*ツィント・フンブレヒト・リースリング・テュルクハイム 2016
*トリンバック・ピノ・グリ・レゼルヴ 2015
*レオン・ベイエ・ゲヴュルツトラミネル 2015
*シュルンバジェ・ピノ・ノワール・プランス・アベ 2013
(生産地はいずれもフランス/アルザス地方)
2019年8月大人ワイン_本日のワイン

今回のテーマは、夏に嬉しいアルザス!

白ワインで有名な産地で、A.O.C.アルザスにいたっては白の生産量が9割を超え、栽培されるぶどう品種もリースリング、ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネル、ミュスカ、シルヴァネール、ピノ・ブランなど、白ぶどうが圧倒的に多い土地柄です。

ライン川を国境としてドイツと接しているアルザス地方は、この地で産出される鉄鉱石や石炭をめぐってフランスとドイツの間で何度も領主権が行き来しました。

そのため、アルザスは現在でもドイツ文化の影響を色濃く受けています。街並みはまるで童話の世界に迷い込んだかのようなメルヘンチックな木骨組みの建物(コロンバージュ)が並び、お料理ではドイツのザワークラウト(発酵キャベツ)が、シュークルートと名を変えてアルザス風に食されている、などなど。

そういえば、このあたりはフランスでも珍しくぶどう品種がワインの名前になっていたり、ワインボトルが背の高いフリュート型のボトルだったりしますが、それもアルザスとドイツが融合した独特の文化ということができるのかもしれません。

さて、毎日暑いし、のど乾いてるし・・・ということで(笑)、今回は白ワインを楽しみながらの講義となりました。

まずはこれで乾杯!
ヒューゲル・ジャンティ 2017
2019年8月大人ワイン_ジャンティ

単一品種で造られるものが多いアルザスのワインですが、複数品種のブレンドから造られるワインもあります。それが「ジャンティ」。「エーデルツヴィッカー」と表示する造り手もいます。

単一品種から造られるワインは各ぶどうの個性が表現されており、それはそれで素晴らしいのですが、ジャンティの美点は何と言ってもバランスのよさ。

ヒューゲルのジャンティは、ブレンドされているぶどうのそれぞれの特徴が絶妙なさじ加減で見事に調和しており、ワイン単体でも、食中酒としてオードブルなどのお料理と合わせても、どちらでも楽しめます。

さて、2本目はリースリング。
ツィント・フンブレヒト・リースリング・テュルクハイム 2016
2019年8月大人ワイン_リースリング

アルザスワインの中でも人気が高い品種、リースリング。溌剌とした酸味と柑橘系の果実味を持ち、「ペトロール(石油)香」という石油に近い独特の香りを持つアロマティックなワインです。

フンブレヒトのリースリング・テュルクハイムはいきいきとした酸味とよく熟した豊かな果実味のバランスがよく、石灰質土壌からもたらされるミネラリーなニュアンスが強く感じられる香り高い1本。

3本目、ピノ・グリ。
トリンバック・ピノ・グリ・レゼルヴ 2015
2019年8月大人ワイン_ピノ・グリ

決して華やかなタイプとは言えないピノ・グリ、人気は低めなのかと思いきや、参加者のみなさまからはなかなかの高評価。ニュートラルながら力強く、コクもあるので、実はとても美味しいんですよね。「大人が好むワイン」という感じがしました。

このピノ・グリは、高品質のワインを造りだすトリンバックの中でも格上となるレゼルヴ。豊かな酸味とアプリコットを思わせる熟度のある果実味があり、ほのかにスモークのニュアンス。お料理が待ち遠しくなるような、ハイクオリティワインです。

さあ、おまちかね!本日の前菜はフォワグラ!!
フランス産フォワグラと白桃のソテー
2019年8月大人ワイン_フォワグラ

フォワグラはアルザスの名産品のひとつ。脂肪分が多いため、貴腐ワインや遅摘みワインなどの甘口ワインと好相性です。今回は香りと味わいに甘いニュアンスを持つゲヴュルツトラミネルとともにいただきます。

レオン・ベイエ・ゲヴュルツトラミネル 2015
2019年8月大人ワイン_ゲヴュルツトラミネル

ゲヴュルツトラミネルは名前にスパイス(ゲヴュルツはスパイスの意)という言葉が付くとおり、少しエキゾチックなスパイス香があります。また、花やライチを思わせる甘い芳香も持つとてもアロマティックな品種です。

レオン・ベイエのゲヴュルツトラミネルは華やかで甘い香りの中にもしっかり白コショウのニュアンスがあり、まさにお料理と合わせたくなるワイン。今回のフォワグラとの相性も、もちろんばっちりでした。

さて、本日のメイン料理。
アルザスで修業されたシェフがこだわりを持って作ったシュークルート!
2019年8月大人ワイン_シュークルート

シェフ手作りのソーセージ、ベーコン、そして存在感たっぷりのゴロゴロ豚肉がジューシー!そしてこれらのお肉から旨味を十分に吸ったキャベツとポテトのなんと美味しいこと!!まさに至福のひとときです。

最後の1本は赤ワイン。
シュルンバジェ・ピノ・ノワール・プランス・アベ 2013
2019年8月大人ワイン_ピノ・ノワール

アルザス地方の赤ワインはピノ・ノワール。ブルゴーニュの貫録あるスタイルとは違い、ピュアな味わいのものが一般的です。シュルンバジェのピノ・ノワールは、愛らしいベリーの果実味の中にわずかにスパイス香や動物香が感じられるエレガントなワイン。ビオによる丁寧な造りの高品質な1本です。

本日のワインを5本並べて。
壮観ですね!
2019年8月大人ワイン_本日のワイン2

最後に、シェフも参加しての集合写真。
みなさん、とてもいい表情。
2019年8月大人ワイン_集合写真

ご参加いただきましたみなさま、今回も長い時間お付き合いいただきましてありがとうございました。

次回は11月22日(金)19:30から、テーマはフランス南西地方を予定しています。
どうぞお楽しみに!

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salondeyoko

Salon de YOKO-サロン・ド・ヨーコ-は首都圏・大都市圏のワインスクールに通いにくい地域にお住まいの方や、お仕事の都合で既存のスクールに通えない方に向けたオンラインワインスクールです。サロンとしてワインセミナーや各種イベントなども開催しています。

主宰:佐藤燿子(さとう ようこ)
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