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【ワインと本と音楽と】 第2回:ボランジェ・スペシャル・キュヴェ・ブリュット・NVと「クリフォードの思い出」

3月は別れの季節。卒業や転勤など、いろいろな事情で親しかった人たちと別れなければならない季節です。

ひとくちに「別れ」と言ってもいろいろあります。卒業や転勤であれば旧友と再び会うこともできるでしょうが、別れの種類によっては二度とは会えない類のものもあります。たとえば恋人との別れ。たとえば死別・・・。

二度と再び相見えることのない相手を思って一人グラスを傾けるとしたら、みなさまはどんなワインを選ばれるでしょうか。私は・・・、たぶんシャンパーニュ。それも華やかなものではなく、静かで、奥行きがあって、ちょっとハードボイルドなイメージのもの。

今月のワインは、ボランジェ・スペシャル・キュヴェ・ブリュット・NVです。

第二回_ワインと本と音楽と2

ボランジェはシャンパーニュ地方のアイ村に本拠地を置くシャンパーニュ・メゾン。英国王室御用達の栄誉に浴し、映画「007」のジェームズ・ボンドが愛するシャンパーニュ「ラ・グランダネ」を擁するメゾンとしても有名です。

ワインの専門用語に「ブラン・ド・ノワール*(黒ぶどうで造られた白ワイン(シャンパーニュ含む)。下の㊟参照)」というものがあるのですが、ボランジェはピノ・ノワールという黒ぶどうの比率が高く、まさに「ブラン・ド・ノワール」。「ブラン・ド・ブラン」と呼ばれるシャルドネ100%のデリケートで研ぎ澄まされた味わいとは一線を画した、骨太で複雑でスケール感のあるシャンパーニュです。

そう、ボランジェはカッコいいオトナに似合う渋い酒なのです。

ワインと本と音楽と_第二回ボランジェ2

さて、そのカッコいいオトナが、別れ行く友を思いボランジェを静かに傾ける場に流れていてほしい曲。ベニー・ゴルソン作曲「クリフォードの思い出」はいかがでしょうか。

クリフォードとは1950年代に活躍したJAZZトランペッター、クリフォード・ブラウンのこと。名ドラマー、アート・ブレーキーやマックス・ローチ、また当時の著名な女性ヴォーカリストらと数々の名演奏を残し、25歳という若さで突然夭折しました。自動車事故でした。

この悲報に触れ、クリフォードの親友だったテナーサックス奏者ベニー・ゴルソンは、彼を偲んで「クリフォードの思い出」を作曲します。

ゴルソンの心情が滲む切なくも美しいメロディは、ボランジェの泡の一粒一粒のようにあまりにも儚く、彼の深い喪失感が聴くものの胸に迫るのです。



もしあなたに何らかの事情で別れてしまった大切なお友達がいるとしたら、そしてその方とまだ会えるのでしたら、今年はぜひ旧交を温めてみてはいかがでしょうか。

その時はぜひ「クリフォードの思い出」を聴きながらボランジェで乾杯してくださいね。ボランジェだって、酌み交わす相手がいる方が嬉しいに違いないのですから。

*****

㊟ブラン・ド・ノワール:
搾汁に黒ぶどうの果皮の色がつかないように、シャンパーニュ地方特有の圧搾機で静かに絞ることで、見た目にはまったくの白ワインとなる。ちなみに黒ぶどうの果皮を搾汁に短時間漬け込んで色をつけるとロゼワインとなる。(色が出過ぎると赤ワインになるので、好ましい色が出たところで液体を抜く。)反対に「ブラン・ド・ブラン」は白ぶどうで造る白ワインのことだが、シャンパーニュ地方ではその白ぶどうは一般的にシャルドネを指す。





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